10月19日のワークショップから約3週間。 高校生たちは部活動や学校生活などで、 全員が同じ日に集まることが 難しくなっていました。 しかし、授業づくりが 止まったわけではありません。
グループごとにLINEで連絡を取り合い、 ミライクエストとも個別にやり取りを重ねながら、 必要な教材や備品、 当日の進め方を少しずつ具体化していきました。 この期間は、 「全員で集まって進める活動」から 「自分たちで進める活動」へと変わっていく 大切な時間になりました。
プロジェクト概要
- プログラム
- マンガ教材探究型授業プログラム2024
- 今回のテーマ
- グループごとの授業案の仕上げ・本番準備
- 準備期間
- 2024年10月19日〜11月9日
- 対面での確認
- 2024年11月9日
- 参加
- 岐阜県立加茂高等学校の高校生
- 進め方
- 対面ワークショップ+グループごとのLINEでの連絡・伴走
- 主な内容
- 授業内容の具体化、役割分担、必要備品の確認・準備
- 伴走
- ミライクエスト
グループ別準備期間
プロジェクト運営
高校生自身へ
全員が集まれなくても、授業づくりは続いていた
10月19日のワークショップでは、 各グループの授業アイデアが 一気に具体化しました。
模造紙いっぱいに考えを書き込み、 自分たちは小学生に何を伝えたいのか、 どのような授業にしたいのかを グループごとに話し合いました。
そこから本番まで、 およそ3週間。
当初は11月上旬にも 全体で集まる機会を設ける予定でしたが、 高校生には部活動や学校行事などもあり、 全員の予定を合わせることは 簡単ではありませんでした。
それでも、 プロジェクトは止まりませんでした。
「集まれない」から「進められない」にはしない
学校の授業ではなく、 希望して参加する探究型のプロジェクトだからこそ、 部活動や学校生活との両立も必要です。 全員が同じ場所に集まることだけを 活動の前提にせず、 グループ内の連絡やオンラインでのやり取りも使いながら プロジェクトを進めていきました。
LINEが、グループの「作戦会議」の場になった
この期間、 高校生たちとはグループごとに LINEでやり取りを続けました。
「この内容で授業を進めたい」
「こんな道具を使いたい」
「この進め方なら小学生にも 分かりやすいのではないか」
それぞれのグループから出てくる相談に対して、 ミライクエストも必要に応じて 一緒に考えながら伴走しました。
一方で、 大人側が授業内容を決めてしまわないことも 大切にしました。
どんな授業にするのか。 誰が何を担当するのか。 小学生とどのように関わるのか。
最後は高校生自身が考え、 決めることを大切にしました。

必要なものまで、自分たちで考える
授業案が具体的になるにつれて、 「何を準備する必要があるのか」も 見えてきました。
紙、ペン、工作材料、 授業で使う道具など、 グループによって必要なものは異なります。
ただし今回は、 何でも自由に買えるわけではありません。
一つの条件として、 「100円ショップなどで購入できる範囲のもの」 を基本に準備することにしました。
限られた予算や条件の中で、 自分たちが考えた授業を どう実現するのか。
これも、 実際に企画を実行するうえでは 大切な学びです。
授業案を具体化する
10月19日に考えたアイデアをもとに、 小学生との時間をどのように組み立てるかを グループごとに整理しました。
LINEで情報を共有する
部活動などで参加できないメンバーとも 情報を共有しながら、 グループとして準備を進めました。
必要な備品を洗い出す
授業で必要になる材料や道具を整理し、 できるだけ身近で入手できるものを使って 実現方法を考えました。
最後は、高校生に委ねる
本番でどのような授業をするのかは、 各グループが自分たちで判断。 大人が完成形を与えるのではなく、 自分たちで授業を成立させる段階へ進みました。
「伴走する」から、「任せる」へ
ここまでのワークショップでは、 日比野安平先生から 子どもとの向き合い方について学び、 加茂高校の上野先生や、 前年度に参加した先輩高校生などからも アドバイスを受けてきました。
そしてグループごとに、 何度も話し合いながら 授業案をつくってきました。
だからこそ、 本番を目前にしたこの段階では、 あえてすべてを大人が確認し、 修正することはしませんでした。
小学生の反応を見ながら、 その場でどう対応するのか。
思った通りに進まなかったときに、 どう考えるのか。
それも含めて、 高校生たち自身の経験にしてほしいと 考えたからです。
本番を「成功させる」ことだけが目的ではない
完成された授業を大人が用意し、 高校生がその通りに実施するのであれば、 失敗は少なくなるかもしれません。 しかし、このプログラムで大切にしているのは、 高校生自身が考え、判断し、 小学生と向き合うことです。 その経験そのものが、 教員や教育について考える原体験になると考えています。
継続してきたからこそ、任せられるようになった
2021年度に始まった マンガ教材づくり。
そこから、 高校生が小学生へ授業をする 探究型授業プログラムへと発展し、 前年度には実際の小学校で 授業を行うところまで進みました。
そして2024年度。
前年度の実践を見た高校生たちは、 最初のガイダンスの段階から 本番のイメージを持って参加していました。
先輩の実践を見る。 自分たちで考える。 次の世代がさらに工夫する。
こうした積み重ねによって、 ミライクエスト側も、 少しずつ高校生へ プロジェクトを委ねられるようになってきました。
この期間から見えてきたもの
OUTPUT|形になったもの
- グループごとの授業案をさらに具体化した
- LINEを活用して継続的に準備・相談を行った
- 部活動などで参加できないメンバーにも情報を共有した
- 本番で必要となる備品や材料を洗い出した
- 100円ショップなどで調達できる範囲を基本に備品を準備した
- 本番の授業内容について各グループが最終判断する段階へ進んだ
OUTCOME|高校生に見られた変化
- 全員が集合できなくても活動を継続する姿勢が見られた
- グループ内で情報共有する仕組みが自然に生まれた
- 授業内容だけでなく、準備物や実施方法まで自分たちで考えるようになった
- 大人から指示を待つのではなく、必要なことを相談する姿勢が育ってきた
- 自分たちの授業を自分たちで成立させる責任感が高まった
IMPACT|次につながる意味
- 全員集合を前提としない探究プロジェクト運営の可能性が見えてきた
- 高校生自身が企画・調整・準備・実践まで担う学習モデルへ発展した
- 大人が教える側、高校生が教えられる側という関係から、伴走型の関係へ変化している
- 前年度の実践が次年度の高校生へ引き継がれ、学びが蓄積される循環が生まれている
- 学校外での継続的なプロジェクト活動を通じ、主体性や協働性を育てる機会になっている
「集まること」から、「自分たちで進めること」へ
全員が集まることができない。 予定通りにワークショップを開けない。 それでも、 高校生たちの授業づくりは続いていました。 LINEで相談し、 グループ内で情報を共有し、 必要なものを準備する。 そして最後は、 「自分たちなら、こうする」と決める。 本番を前に、 高校生たちは少しずつ 教えてもらう側から、 自分たちでつくる側へと変わっていました。
対象期間: 2024年10月19日〜11月9日
対面確認日: 2024年11月9日
参加: 岐阜県立加茂高等学校の高校生
内容: 授業案の具体化、グループ内調整、備品準備、本番に向けた最終確認
伴走: ミライクエスト
次はいよいよ、高校生が先生になる日。
地域を知り、 先輩教師から学び、 仲間と授業を考え、 自分たちの手で準備してきた高校生たち。 次はいよいよ、 小学生と向き合う本番です。