レポート

桃とあんぽ柿を100年後へつなぐ|福島・伊達市五十沢ワーキングホリデー2025

東京大学の1年生3名が福島県伊達市五十沢地域に滞在し、 桃とあんぽ柿を中心とした農業の現場へ入りました。 2週間にわたる農作業、ヒアリング、地域交流、 福島県内の復興・地域産業の視察を通して、 桃とあんぽ柿を100年後へつなぐための政策提言に取り組みました。 本記事では、東大生地方創生コンソーシアムの学生たちが 主体となって実施した活動を、 共創パートナーであるミライクエストの視点から紹介します。
ミライクエスト共創パートナー|伴走支援プロジェクト

プロジェクト概要

事業名
いさざわワーキングホリデー2025
実施期間
2025年8月2日~8月8日、8月17日~8月23日
主な実施地域
福島県伊達市五十沢地域
視察地域
伊達市、国見町、福島市、鮫川村、大熊町、双葉町、 浪江町、楢葉町、富岡町、飯舘村
参加者
東京大学学部1年生 3名
実施主体
東大生地方創生コンソーシアム
共創パートナー
ミライクエスト
主なテーマ
桃・あんぽ柿の持続可能な農業、直売所の活用、 農産物の高付加価値化、新規就農、農業と地域コミュニティ、 福島の復興と地域産業

2025年8月、 東大生地方創生コンソーシアムによる 「いさざわワーキングホリデー2025」が実施されました。

学生たちは、福島県伊達市五十沢地域に滞在し、 桃の収穫、選果、袋取り、直売所での販売補助など、 農業と流通の現場に入りました。

さらに、生産者、JA、伊達市、福島県、 道の駅の運営者、地域自治組織、まちづくり事業者など、 多様な立場の方々へヒアリングを行いました。

第2週には福島県浜通りも訪れ、 東日本大震災と原発事故からの復興、 中間貯蔵施設、農地の再生利用、 新しい地域産業について学びました。

現場で得た体験と声をもとに、 学生たちは五十沢の農業とあんぽ柿を 100年後へつなぐための提言をまとめました。

生産者と出会い、桃の産地へ入る

初日には、五十沢交流館で開会式を行い、 現地の生産者や受け入れ事業者の皆さんと顔を合わせました。

学生たちは自己紹介と活動への抱負を伝え、 名刺交換を行いました。

その後、採れたばかりの桃を味わいながら、 伊達市の桃の歴史、 JA出荷と直売の違い、 桃の品質評価や価格の仕組みについて話を伺いました。

桃は、見た目、色、傷、熟度などによって 販売先や評価が変わります。

地域や市場によって、 良い桃とされる色や外観の基準が異なることも学びました。

桃の産地や販売について説明を受ける東京大学の学生
桃の品質、出荷、販売について説明を受け、産地を支える仕組みを学びました。
五十沢地域で桃の生産者と顔合わせを行う東京大学の学生
生産者や地域関係者との顔合わせ。桃を味わいながら、産地の歴史と農業の現状について伺いました。

農産物の価格は、味だけで決まらない

桃の品質や価格には、 色、形、傷、規格、市場の需要、出荷先など、 多くの条件が関係しています。 生産者が手間をかけて育てた農産物が、 どのような基準で評価され、どこへ届けられるのか。 生産と販売の間にある仕組みを知ることも、 持続可能な農業を考えるうえで重要です。

朝5時から始まる桃の収穫

桃の収穫は、 日中の気温が高くなる前の早朝に行われます。

学生たちは朝4時台に起床し、 5時から生産者の畑で収穫作業を手伝いました。

木から収穫された桃を受け取り、 傷がつかないよう丁寧にかごへ入れ、 大きさや状態を確認して選果します。

桃が入ったかごは重く、 傾斜のある畑では持ち運ぶだけでも体力を使います。

収穫だけでなく、 桃を覆っていた紙袋を取り外したり、 果実へ光を反射させる銀色のシートを敷いたりする作業も行いました。

福島県伊達市で早朝の桃収穫を体験する学生
朝日が昇る時間から桃を収穫し、果実を傷つけないよう丁寧に運びました。
収穫した桃を直売所へ運ぶ学生と生産者
収穫した桃を直売所へ運び、生産から販売までの流れを体験しました。
桃畑で栽培方法について生産者から説明を受ける学生
桃畑で、生育管理、袋取り、反射シートなど果樹栽培の作業について説明を受けました。

収穫だけではない、果樹栽培の手間

桃が店頭に並ぶまでには、 剪定、摘果、袋掛け、袋取り、 日光を反射させるシートの設置、 収穫、選果、箱詰めなど、 多くの作業があります。

学生たちは、 実際に畑で作業することで、 一つの桃ができるまでに必要な時間と労力を体感しました。

生産者との会話からは、 高齢化、人手不足、資材費、 販売価格、気候変動など、 農業経営のリアルな課題も見えてきました。

農業を「継ぎたい仕事」にするには

技術や農地を残すだけでは、 次の担い手は生まれません。 収入、働き方、地域での暮らし、 成長や挑戦の機会を含めて、 若い世代が「やってみたい」と思える仕事へ変える必要があります。

直売所で、農産物が売れる瞬間を見る

早朝の農作業後には、 五十沢地域の直売所で、 桃の品出しや販売補助を行いました。

生産者が運んできた桃が並び、 地域内外から訪れたお客さまが選び、 購入していく。

学生たちは、 桃の価格、見せ方、客層、 販売時の説明などを観察しました。

第2週には、 来店者へのインタビューも行い、 どこから来たのか、 何を目的に訪れたのか、 どのような商品を求めているのかを調査しました。

五十沢地域で収穫した桃を車両へ積み込み出荷準備を行う学生と生産者
収穫した桃を直売や出荷へつなぐため、車両への積み込みと搬入準備を行いました。

直売は、生産者と顧客を直接つなぐ

直売所では、 生産者が自分の農産物を、 より直接的に消費者へ届けることができます。

一方で、商品の違い、 生産者の思い、 おすすめの食べ方などが伝わらなければ、 価格だけで選ばれてしまう可能性もあります。

Webサイト、SNS、店頭表示、顧客データなどを活用し、 農産物の背景や価値を分かりやすく伝えることが、 直売所の可能性を広げます。

JA・行政・道の駅から、農業政策を学ぶ

学生たちは、 JAふくしま未来伊達地区本部、 伊達市役所、福島県庁、 道の駅伊達の郷りょうぜんの運営者などへ ヒアリングを行いました。

JAでは、 あんぽ柿の地理的表示保護制度であるGI認証、 農産物の販売や加工、 生産者支援について話を伺いました。

伊達市では、 新規就農支援、6次産業化、 スマート農業、 農業の情報発信について学びました。

福島県庁では、 県産農産物のブランド化、 輸出、農業法人による雇用など、 より広い視点から農業政策を聞きました。

農業関係者へヒアリングを行う学生
農業を支える制度、流通、ブランド化について関係者から話を伺いました。
伊達市の農業政策についてヒアリングする学生
伊達市の新規就農支援、6次産業化、情報発信などについて学びました。
福島県の農業政策について意見交換する学生
福島県の農産物ブランド化、輸出、農業法人による雇用などについて意見交換しました。

制度があっても、知られなければ利用されない

ヒアリングを通して学生たちが感じたのは、 支援制度や農産物の魅力が、 十分に伝わっていない可能性です。

新規就農相談、 6次産業化支援、 GI認証、 農産物のブランド化など、 さまざまな施策が行われています。

しかし、対象となる人や消費者に知られなければ、 制度やブランドは十分に活用されません。

政策をつくることと同じくらい、 誰に、何を、どのように伝えるかが重要です。

果樹のサブスクと、農家のファンづくり

国見町では、 まちづくり会社「家守舎桃ノ音」と、 果樹のオーナー制度を運営する 「クニミノマド」を訪れました。

果樹オーナー制度では、 オーナーが特定の木を所有するのではなく、 年間契約によって果物の配送を受けたり、 農作業へ参加したり、 オーナー同士の交流会へ参加したりします。

農産物を購入するだけでなく、 生産者や地域との継続的な関係を得る仕組みです。

道の駅でのヒアリングでは、 「桃の年間サブスクリプション」という 学生のアイデアも提案されました。

農産物を売るから、関係を育てるへ

一度だけ商品を販売するのではなく、 定期配送、農作業体験、交流会、産地訪問を組み合わせ、 消費者を地域や生産者のファンへ変えていく。 継続的な関係は、農家の安定収入と関係人口の両方につながります。

規格外野菜を、地域の食の価値へ変える

活動6日目には、 新潟から訪れたパティシエの指導のもと、 規格外野菜を使った夕食づくりに挑戦しました。

ピーマン、枝豆、ニンジンなどを使い、 チンジャオロース、枝豆ご飯、 ミネストローネを調理しました。

食後には、 桃のドライフルーツや あんぽ柿を使ったかき氷も味わいました。

見た目や大きさが規格に合わない農産物も、 加工や調理によって新しい価値を生み出すことができます。

規格外野菜を使って地域の方々と夕食を作る学生
規格外の野菜や果物を使った料理とデザートづくりを通して、農産物加工の可能性を学びました。

フードロス対策から、商品開発へ

規格外農産物の活用は、 捨てられる食材を減らすだけではありません。

ドライフルーツ、菓子、ジュース、 調味料、加工食品などへ展開することで、 新たな商品と収益を生み出す可能性があります。

地域の歴史や物語、 生産者の思い、 学生やクリエイターの発想を組み合わせることで、 五十沢らしい商品づくりにもつながります。

1週間の学びを整理し、中間発表へ

第1週の最終日には、 旧五十沢小学校で中間発表を行いました。

学生たちは、 農作業、直売所、ヒアリングで得た情報を整理し、 五十沢農業の現状と課題、 第2週に調べるべきことを発表しました。

1年生にとって、 チームで調査結果をまとめ、 地域の方へ発表するのは初めての経験でした。

先輩学生からは、 あんぽ柿を食べる新しい文化づくりや、 留学生を対象とした商品開発などの事業提案も行われました。

旧五十沢小学校で中間発表の準備を行う学生
第1週の体験とヒアリングで得た情報を整理し、中間発表の準備を進めました。
調査結果を分析し第2週の計画を考える学生
チームで調査結果を分析し、第2週に検証する問いと活動計画を考えました。
旧五十沢小学校で中間発表を行う学生
第1週の調査結果を地域の方へ共有し、第2週へ向けた仮説を発表しました。

発表は、活動の終点ではなく問いを更新する機会

現時点の考えを地域の方へ共有し、 質問や意見を受け取ることで、 調査の不足や思い込みに気づくことができます。 中間発表は、完成した答えを示す場ではなく、 次の調査に向けて問いを立て直す場となりました。

浜通りを訪れ、「復興とは何か」を考える

第2週の最初には、 福島県浜通りを訪れました。

大熊町の中間貯蔵施設、 双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館、 富岡町のワイナリー、 飯舘村の土壌再生利用事業などを視察しました。

原発事故当時、 幼かった学生たちにとって、 実際の現場を見ることは、 災害と復興を現実のものとして捉える機会となりました。

福島県大熊町の中間貯蔵施設について学ぶ学生
大熊町の中間貯蔵施設を見学し、除染土壌の保管と復興の現状について学びました。
大熊町で原発事故後の地域再生について学ぶ学生
大熊町の地域再生に関する説明を受け、避難、帰還、新しい産業づくりについて考えました。

新しい施設をつくることだけが、復興ではない

復興のために建物や道路を整備し、 事業へ資金を投入することは重要です。

一方で、 新しい施設が地域の暮らしや産業へ どのような価値を生み出しているのかも問われます。

富岡町では、 100年後へ価値をつなぐことを目指した ワイナリーの取り組みを見学しました。

地域でブドウを育て、 時間とともに価値が高まるワインをつくることで、 将来へつながる産業を育てようとしています。

福島県富岡町のワイナリーを見学する学生
富岡町のワイナリーを訪れ、長い時間軸で地域産業と価値を育てる取り組みを学びました。
福島県飯舘村の土壌再生利用事業を視察する学生
飯舘村の土壌再生利用事業を訪れ、復興と資源利用をめぐる課題について学びました。

復興を、地域に新しい価値が残るかで考える

建物や設備が完成したことだけでなく、 地域に仕事が生まれたか、 人が戻り、関わる理由ができたか、 次の世代へ残せる価値が育っているか。 復興を長い時間軸で捉える視点を学びました。

あんぽ柿の生産現場から、継承の課題を見る

第2週には、 五十沢地域の柿畑やあんぽ柿の干し場を見学し、 生産者へのヒアリングを行いました。

あんぽ柿は、 柿を収穫し、皮をむき、 硫黄燻蒸を行い、 一つずつ干して仕上げます。

産地の文化として長く受け継がれてきた一方で、 多くの手作業が必要であり、 生産者の高齢化や担い手不足が課題となっています。

学生たちは、 実際の柿畑や干し場を見ながら、 生産の手間、設備、販売、 技術継承について話を伺いました。

五十沢地域の桃・あんぽ柿生産者へヒアリングする学生
生産者宅や畑を訪れ、桃とあんぽ柿を持続可能な仕事として継承するための条件を考えました。

技術だけでなく、食べる文化を残す

生産技術が継承されても、 あんぽ柿を食べる人が減れば、 産業は続きません。

若い世代があんぽ柿を食べる機会をつくること、 新しい菓子や料理へ展開すること、 地域の物語とともに発信することが必要です。

作る文化と食べる文化の両方を育てることが、 産地の継承につながります。

市長と市職員へ、政策提言を届ける

2週間の調査をまとめ、 学生たちは伊達市長と市職員へ政策提言を行いました。

市職員約10名が同席する中、 五十沢の農業とあんぽ柿の現状、 地域で得た声、 今後必要だと考える取り組みを発表しました。

市長からは、 今後の協働に向けた言葉とともに、 質問や助言が寄せられました。

伊達市長と市職員へ農業政策の提言を行う学生
2週間の現地調査をもとに、伊達市長と市職員へ五十沢農業の未来に向けた提言を行いました。

あんぽ柿を100年後へつなぐ二つの提案

地域の方々約40人が集まった最終発表では、 学生たちは二つの提案を発表しました。

あぐりまーとHP魔改造計画

一つ目は、 五十沢地域の直売所「あぐりまーと」の Webサイトや情報発信を強化する提案です。

商品情報だけでなく、 生産者の紹介、 旬の果物、 おすすめの食べ方、 来店者向け情報などを分かりやすく発信します。

将来的には、 顧客データ、予約、通販、 桃やあんぽ柿の定期購入などへつなげる可能性もあります。

新五十沢農学校構想

二つ目は、 五十沢を農業の技術と地域文化を学ぶ 「農学校」として捉える構想です。

桃やあんぽ柿の栽培、 直売、加工、地域行事、 生産者との交流を組み合わせ、 学生や若者が継続的に地域へ通う仕組みをつくります。

学ぶだけでなく、 農作業や販売、商品開発、情報発信を通して、 地域の力になる実践型の学びを目指します。

五十沢地域の方々へ最終提言を発表する学生
地域の方々を前に、「あぐりまーとHP魔改造計画」と「新五十沢農学校構想」を提案しました。

提案で終わらず、次の共創へ

今回のワーキングホリデーをきっかけに、 地域の生産者・事業者団体との新たな共創が始まりました。 直売所で使用するアプリの開発や、 「をかし×お菓子」をテーマにした あんぽ柿の商品開発など、 次の実践へつながっています。

この活動から生まれたもの

OUTPUT|学生たちが形にした成果

  • 桃の収穫、選果、袋取り、反射シート設置などの農作業体験
  • 五十沢地域の直売所での品出し、販売補助、来店者調査
  • 桃・あんぽ柿生産者への継続的なヒアリング
  • JA、伊達市、福島県、道の駅運営者への農業政策調査
  • 地域自治、祭り、コミュニティ継承に関するヒアリング
  • 国見町のまちづくり会社と果樹オーナー制度の視察
  • 規格外野菜と果物を活用した料理・加工体験
  • 福島県浜通りの復興施設と地域産業の視察
  • 柿畑とあんぽ柿の干し場の見学
  • 中間発表、市長政策提言、地域向け最終発表の実施
  • 「あぐりまーとHP魔改造計画」の提案
  • 「新五十沢農学校構想」の提案
  • 2週間の活動報告書の作成

OUTCOME|学生と地域に生まれた変化

  • 学生が果樹農業の手間と経営課題を身体的に理解した
  • 生産、流通、販売、加工、政策を一体で捉える視点が育った
  • 農業課題には生産者ごとに異なる事情があることを学んだ
  • チームで情報を整理し、役割を分担する力が高まった
  • 学生が自分の意見を発言し、他者と協働する自信を得た
  • 地域住民と学生の間に信頼関係と継続的な接点が生まれた
  • 地域の方々が若者の視点から農業の可能性を見直す機会となった
  • 最終発表に約40人が集まり、地域内で対話が生まれた
  • 五十沢の農業やあんぽ柿を次世代へつなぐ機運が高まった
  • 提案を起点に、アプリ開発や商品開発の共創が始まった

IMPACT|これから地域に育てていく可能性

  • 五十沢を果樹農業の実践的な学びのフィールドにする仕組みの形成
  • 大学生や若者が継続的に農作業・販売・商品開発へ関わる関係人口の創出
  • 直売所のWebサイト・アプリ・顧客データを活用した販売強化
  • 桃やあんぽ柿の定期購入・サブスクリプションの展開
  • 生産者ごとの物語や特徴を伝えるブランドづくり
  • 規格外農産物を活用した菓子・加工食品の開発
  • 若い世代があんぽ柿を食べる新しい文化の形成
  • 農業技術と地域文化を学ぶ「新五十沢農学校」の実現
  • 新規就農希望者と地域農家をつなぐ研修・受け入れ体制の形成
  • スマート農業や省力化技術を活用した果樹農業の負担軽減
  • 地域、生産者、行政、大学、事業者による継続的な共創体制の構築
  • 桃とあんぽ柿を100年後へ継承する地域産業モデルへの発展

参加した学生に生まれた変化

参加した1年生3名は、 活動当初、それぞれが個人の力を発揮することを 強く意識していました。

しかし、2週間の農作業、ヒアリング、発表準備を通して、 チームで考え、互いの強みを生かす意識が育っていきました。

自分の意見を伝えることに躊躇していた学生も、 後半には積極的にアイデアを出せるようになりました。

個人の能力だけで自分の価値を測るのではなく、 他者の生き方や思いに目を向け、 関係の中で自分の役割を見つける変化も生まれました。

初めはチームの中で意見を言うことにも躊躇していましたが、 後半は自分の考えを積極的に出せるようになりました。

農業を数字や制度だけで考えるのではなく、 生産者一人ひとりの人生や思いから考えることの大切さを学びました。

個人の能力だけで価値が決まるという考えから少し離れ、 他者の生き方を見つめる自分本来の視点を思い出すことができました。

いさざわワーキングホリデーの最終発表に参加した学生と地域関係者
最終発表後の集合写真。2週間を支えてくださった生産者、地域、行政、事業者の皆さんと成果を共有しました。

MEDIA|新聞・テレビで紹介されました

最終発表には新聞社やテレビ局の取材も入り、 学生による五十沢農業への提言と、 地域の皆さんとの取り組みが紹介されました。

※新聞記事の著作権に配慮し、紙面画像の掲載は控えています。

桃とあんぽ柿を、100年後へ

今回のワーキングホリデーでは、 桃やあんぽ柿の生産現場へ入り、 農業を支える人々の技術、思い、課題に触れました。

地域の農業を持続可能にするためには、 生産量や効率だけを考えるのでは十分ではありません。

農産物を適正な価格で販売すること、 生産者の価値を伝えること、 若い世代が食べる文化をつくること、 次の担い手が学び、挑戦できる環境を整えることが必要です。

さらに、直売所、行政、JA、大学、事業者、 地域住民がそれぞれの役割を生かし、 継続的に協働する仕組みが求められます。

学生が地域へ入り、 手を動かし、話を聞き、 自分たちの言葉で提案する。

その提案を地域が受け止め、 次の実践を一緒に始める。

いさざわワーキングホリデーは、 一度の農業体験ではなく、 桃とあんぽ柿を100年後へつなぐ共創の入口となりました。

東大生の挑戦に寄り添う、ミライクエストの伴走支援

本活動の農作業、ヒアリング、分析、政策提言を 主体的に担ったのは、 東大生地方創生コンソーシアムの学生たちです。

学生自身が2週間地域に滞在し、 生産者や行政、事業者の声を聞き、 現場で得た情報をもとに提案をまとめました。

ミライクエストは、 東大生地方創生コンソーシアムの共創パートナーとして、 旅費交通費等の資金面での支援、 地域関係者との接続、 活動中のメンタリング、 成果整理・発信などを行っています。

大切にしているのは、 ミライクエストが学生に答えを与えることではありません。

学生が自分自身の関心から問いを持ち、 地域の方々との関係を築き、 現場で得た事実から考え、 自分たちの言葉で次の行動をつくれる環境を整えることです。

一度のワーキングホリデーを一過性の経験で終わらせず、 次の商品開発、アプリ開発、農業体験、 地域との継続的な関係へつなげていくこと。

それが、ミライクエストの伴走支援の役割です。

地域と一緒に、人と事業を創る研究所

ミライクエストは、次世代、企業、行政、大学、地域をつなぎ、 現場で生まれた問いや学びを、 次の調査、実践、研究、事業へつなげていきます。

実施主体: 東大生地方創生コンソーシアム
共創パートナー: ミライクエスト
事業名: いさざわワーキングホリデー2025
実施期間: 2025年8月2日~8月8日、8月17日~8月23日
主な実施地域: 福島県伊達市五十沢地域
参加者: 東京大学学部1年生3名
主な活動: 桃・あんぽ柿の農作業、直売所運営補助、 生産者・行政・JA・事業者へのヒアリング、 福島県内の復興・地域産業視察、政策提言

東大生地方創生コンソーシアムについて

地域に関心を持つ東京大学の学生がつながり、 全国各地の現場に入りながら、 調査・実践・提案に取り組んでいます。

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