“結”をヒントに未来を描く──共創力が育つ白川郷の学びの旅
ミライクエストが展開する「地域共創ラボ」の中でも、最も長く継続しているのが、世界遺産白川郷を舞台にした企業・行政・学生連携の研修プログラムです。


本プログラムは、ミライクエスト×ドコモビジネスソリューションズ東海支社✕ネクスコ中日本サービスの共催により、2021年から4回にわたり実施されてきました。
舞台は、世界遺産・白川郷──日本有数の豪雪地であり、合掌造りに代表される文化とともに、地域内の支え合いの仕組み「結(ゆい)」が今なお息づく場所です。ここに学生、企業、行政の多様な参加者が集い、地域に根ざした知恵と仕組みを学びながら、共創のヒントを探ってきました。
この研修は、単なる視察やワークショップではなく、“結”を通して共創の本質を体感し、自分ごととして地域課題に向き合う「地域リビングラボ型」の学びのモデルとして設計されています。



◆ これまでの実施内容(リンク付き)
- 世界遺産白川郷で始まった地域共創の一歩!(2021年11月17日〜18日)
- 雪の白川郷で描いたSDGsの未来──本格研修が始動!(2022年3月9日〜10日)
- “結”がつなぐ共創の輪!白川郷で描く未来のカタチ(2022年11月24日〜25日)
- “水”とともに生きる知恵──自分ごととして挑む、持続可能な地域のかたち(2023年3月9日〜10日)
◆ アンケートから見る白川郷研修の価値
これまで実施された研修ラボには、企業・行政・学生など多様な立場からの参加者が集い、毎回実施したアンケートには、以下のようなリアルな声が寄せられています。
❖ 地域に根ざした“結”の知恵に感動
- “結”の仕組みが単なる助け合いではなく、持続可能な地域社会の構造だと知り、驚いた
- 放水銃など、住民主体で地域を守る仕組みを通じて、コミュニティの強さを感じた
- 自然災害への備えも、住民の連携の文化があってこそ機能していることを体感した
❖ SDGsの本質を“自分ごと”として理解
- SDGsの理念を、フィールドで実感できた。とくに“パートナーシップ”の重要性を痛感した
- 持続可能な仕組みとは、技術だけでなく人とのつながりで成り立つと知った
- 村人と企業・学生が語り合い、“一緒に考える”ことがこれほど有意義だとは思わなかった
❖ 学生・企業・行政の共創がリアルな学びを生む
- 多様な立場の参加者との交流で、地域の見え方が変わった
- 学生の視点からも、企業の視点からも、互いに新しい気づきが生まれる場だった
- 業務や専門を超えて地域を深く考えることができる貴重な機会だった
❖ デジタルマンダラが思考を深化させる
- 視点を整理できる“デジタルマンダラ”のおかげで、議論の深度が増した
- 可視化されることで他者の考えに刺激を受け、自分の発想も広がった
- 生成AIと組み合わせていく将来の可能性にもわくわくした
❖ 景観と生活文化から学ぶ“生きる知恵”
- 雪に覆われた白川郷の風景に心を打たれた。自然と共に生きる工夫があちこちにあった
- 外国人観光客の多さに驚いたと同時に、国際的にも支持される地域価値を感じた
- ただの観光地ではなく、“暮らしの知恵”が息づく場所だった
◆ 白川郷研修がもたらす“次の一歩”へ
この白川郷研修は、ミライクエストが掲げる“地域共創型ラボ”の原型であり、企業と学生、行政と地域がともに社会の課題に向き合う実践の舞台です。特に、白川郷に息づく「結」の文化は、SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」とまさに重なります。
企業にとっては、自社の事業やサステナビリティ戦略を見直すヒントとなり、学生にとっては“自分が地域とどう関わるか”を考える入り口となる──それが本研修の最大の魅力です。
そして、この現場で培った共創の方法は、「ウーブンナレッジ(Woven Knowledge)」というミライクエスト独自の共創支援システムとして昇華され、日本各地へと広がろうとしています。