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雪の白川郷で描いたSDGsの未来──本格研修が始動!

“結”の文化から学ぶ、共創のはじまり

SDGs研修【ミライクエスト×ドコモCS東海✕NEXCO中日本サービス】
日時:2022年3月23日〜24日
場所:白川郷合掌造り集落/トヨタ白川郷自然學校
参加:ドコモCS東海、NEXCO中日本サービス、JTB、学生 他


世界遺産・白川郷の合掌造り集落を舞台に、本格的にスタートしたミライクエストSDGs研修。今回の研修には企業・行政・学生など多様なメンバーが参加し、地域の課題と自社(または個人)のリソースを掛け合わせて未来を構想する2日間となりました。

白川郷の雪と参加者集合写真

地域の「結」から問いを立てる

初日は白川郷を実際に歩き、和田家や神田家を訪問。地域の暮らしや自然環境、文化の知恵に触れながら、「自分が気になったもの」をテーマにデジタルマンダラで気づきを言語化。白川郷に古くから息づく“結(ゆい)”の文化をヒントに、持続可能な地域社会についての問いを深めていきました。

企業と学生が交わるグループワーク

夜のワークでは、世代や業種の異なるメンバーがマンダラを通じて白川村の「魅力と課題」を共有。学生チームによる白川郷の印象や提案の発表も行われ、世代を超えたアイデアの交差が生まれました。

また、夜の食事や翌朝の朝食の時間は、研修とはまた異なる“フランクな交流の場”として大いに機能しました。普段なかなか交わることのない異業種・多世代の対話が自然と生まれ、地元の方々との会話も交えながら、互いの価値観や視点を分かち合う貴重な時間となりました。地域の空気と食を囲むこの“共食の時間”もまた、本研修ならではの大切な学びの場です。

グループワークの様子

2日目──“通気口のワインセラー化”という発想と、共創を生むフォーマット

2日目は、デジタルマンダラを活用したアイデアソンからスタート。参加者一人ひとりが「自分にとっての結とは何か?」を言語化し、それをグループで統合していくプロセスの中で、多様なアプローチが生まれました。

グループワークの様子

特に注目されたのは、NEXCO中日本の参加者による、 高速道路の通気口をワインなどの保存空間として再活用するというユニークな提案。東海北陸自動車道の拡張に伴い使われなくなるインフラ空間に目をつけ、通年で安定した温度・湿度を活かした新しい地域連携の形として議論が大きく盛り上がりました。

グループワークの様子

このようなアイデアを形にするうえで、大きな役割を果たしたのが「デジタルマンダラ」です。本プログラムを通して、マンダラによる対話と発想の整理が共創を強力に促すことが確認され、 ミライクエストにおける“共創を生み出すフォーマット”がここで完成しました。 生成AIとの統合によってさらに進化するのはもう少し先の話ですが、原型はこの白川郷で生まれたのです。

講師陣

  • 楢木 隆彦(ミライクエスト代表/田園社会イニシアティブ株式会社 代表取締役)
  • 山田 俊行 氏(NPO法人白川郷自然共生フォーラム 常務理事)
  • 尾崎 達也 氏(白川郷荻町集落の自然環境を守る会)

学生が関わることの意義

ミライクエストの研修では、常に学生が「参加者」ではなく「共創者」として位置づけられます。社会人とともに地域を歩き、考え、伝える体験は、学生にとってはキャリア形成の実践の場であり、企業にとっても若い視点や気づきに触れる機会になります。 今回の研修でも、学生の視点からの発表が企業参加者に新しい問いを与える場面が数多く見られました。

“結”から始まる次の共創へ

白川郷という特別なフィールドで生まれた、多様な立場の交差と対話。単なる「視察」でも「研修」でもない、「共創する探究」の場が、この地に確かに根付きはじめています。この雪の季節の研修が、参加者それぞれにとって次なる行動のきっかけになったことは間違いありません。

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