里山✕STEAM MINOKAMO2030とは

■持続可能性をSTEAMの視点で考える「里山✕STEAM MINOKAMO2030」

令和元年度を準備期間と位置づけスタートした「里山×STEAM MINOKAMO2030事業」は、里山千年構想の推進のために必要な「持続可能な里山整備の仕組みおよび、その担い手の育成」を目的としています。

「里山✕STEAM」を提唱した田園社会イニシアティブ株式会社と美濃加茂市・合同会社カモケンラボとの共同研究によって、10年後の持続可能な美濃加茂の姿をデザインする事業を「里山✕STEAM MINOKAMO2030」と位置づけ様々な取り組みや実証実験を行っています。

<背景>日本国内では国連の持続的な開発目標であるSDGs(Sustainable Development Goals)の意識が高まり、教育現場においても地域資源を活用した教科横断的な学習を重視した新たな「学習指導要領」が導入される中、教科横断的でアクティブ・ラーニングを行いやすい森林等の自然環境・里山を題材にしたESD(Education for Sustainable Development)の重要性は高まっています。

一方で、世界的なテクノロジーの進展の中で先端技術の知識や活用する力を育むSTEAM(Science – 科学、Technology – 技術、Engineering – ものづくり、Art – 芸術、Mathematics – 数学)と呼ばれる教育方針が世界的に広まり、日本でもSociety5.0に向けた人材育成として令和元年6月21日に閣議決定された「総合イノベーション戦略2019」「まち・ひと・しごと創生基本方針2019」、また経済産業省が掲げる「未来の教室」の重点項目となっています。

このESDとSTEAMを掛け合わせた担い手育成のプログラムが「里山×STEAM」です。

ESDの特に持続的な環境の象徴として「里山」という人と自然環境が持続的に調和したフォールドを「学び舎」に設定し、その持続的な整備で直面する様々な課題に対して先端技術を掛け合わせることで解決方法を考えるラボ(研究室・実験室)を子どもたち(小学生〜高校生・大学生)に提供、より現実の問題を解決に導く力や今までにないものを創造する力を育みます。

加えて、当事業の推進にあたり、先端技術を有する企業の積極的な参加と支援を重視、すでに令和元年度の準備期間より当事業の推進に向けた企業とのコラボレーションが始まっています。

これはグローバル環境における企業の社会的責任「ESG -環境(Environment)、社会(Social)、(企業)統治(Governance)」が重要視されてきていることにも繋がりますが、令和2年1月にトヨタグループが発表したスマートシティ「WOVEN CITY」などに代表されるこれからの先端のまちづくりにおいて、自然環境・多様な生物と人との調和、人と人とが持続的に快適に暮らす仕組みを学ぶ上で、里山が持つ価値と役割に企業の着目が高まりつつあります。

美濃加茂市では平成27年からスタートした里山千年構想ですでに企業が参画し森づくりを通じた学び合いが始まっており、里山×STEAMではそこに「未来への投資の視点」をより推進します。

特に担い手の確保や育成が急務である農林業において、STEAM的な視点で様々な取り組みを進めています。

先端技術を有する企業や研究者と子どもたちが一緒に課題解決に取り組むことで、子どもたちの学びや成長に繋げると共に、企業もESGやSDGsに即した人材の育成に加え、里山を通じた美濃加茂市の課題を体感・認識し、美濃加茂での新事業創出・企業誘致に繋がることを目指していきます。

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